2008年3月22日

働くことってあたりまえではないよね。 - 糸井重里さん、岩田聡さんクロストーク - 読売新聞 ONLINE



いつもお読みいただきありがとうございます。感謝しています。


今年春から、社会に出る人へのメッセージを糸井重里さんと任天堂社長の岩田聡さんがクロストークされています。

読売新聞の記事に掲載された特集に、未収録部分を追加されているそうですよ。

次回、3/24(月)に更新とあるので、まだ完結していないですが、十分面白い情報がありますよ。

拾っていきましょう。

まずは、仕事を渡したい人ってという話題。


糸井 抽象的な言い方になりますけど、本当に、「こころ」の問題なんですよね。つまり、笑顔の人がいいんです。物理的な表情ではなくて、人間として「笑顔の人」。

岩田 はい。思うんですけど、仕事って、「本当にやりたそうにしている人」に渡したいんですよね。

糸井 ああ、その通りです。

岩田 渡すほうにも、こころがありますからね。イヤそうにしている人に渡したい人なんていない。


この部分に、グーグルの秘密の一端があると感じるのは私だけでしょうか。

任天堂にも、通じることなのですが、はたからみるとワーカーホリックと思えるほど仕事をしているようにみえても
実は、本人にしたら「本当にやりたそうにしている人」でしかなくて、しかも、仕事と認識していないのではないかと思うのです。

下記の抜粋からも明らかとなるでしょう。


岩田 例えば私は任天堂の社長ですが、絵は描けませんし、作曲ができるわけでもないです。立場上、私は上司で社員は部下かもしれないけど、私のできないことを専門的にやってる人に対して私は非常に敬意を持っているんです。というか、そうあるべきだと思って生きてきました。そして、じつはそういった視線は自分が30代前半の頃に糸井さんと会って学んだことなんです。自分より10歳年上の糸井さんが、自分の知らないことをできる人にすごく敬意を持って接しているのを見て、「かっこいい。ああなりたい」って思ったからです。

糸井 ぼくは素直にそう思ってしまうだけなんですよね。なんていうか、仕事における敬意というのは倫理や道徳ではないんです。それは岩田さんも同じですよね?

岩田 ええ、道徳観じゃないです。「仕事で出会ういろんな人たちに敬意を持つのは特別なことじゃない」とわかることが大切で、それが働くことを面白くしてくれるんです。

糸井 要するに、敬意を持ったほうが面白いんですよ、仕事が。「なになに?」って教えてもらいながら飛び込んでいくほうが。


この部分は、すごく重要です。

「倫理」や「道徳」ではないとおっしゃいていますよね。

「面白くなるからだ」とおっしゃっています。

これは、自分がいかに得かとうことです。

つまり、損得勘定で、得だから「仕事における敬意」をもったほうがいいよねぇーとおっしゃっているのです。

そして、仕事そのもの自身をどう思うかに話は展開します。


糸井 もちろん、楽しいことばかりじゃないですよね。

岩田 はい。仕事ですからね。もっというと、イヤなことって、ほとんど毎日のようにあります。

糸井 イヤなことにも種類があるんですよね。たとえば、自分でジャッジして決めたイヤなことは面白かったりする。

岩田 仕事は考えようによっては面白くないことだらけなんですけど、面白さを見つけることの面白さに目覚めると、ほとんどなんでも面白くなるんですよ。この分かれ道はとても大きい。

糸井 つまり、仕事が楽しいという人も楽しくないという人も、「わぁ、つまんない」っていうところまでは同じなんですよね。


何か矛盾していることをいっていますよね。でも、私はそうは思いません。

岩田さんの「仕事は考えようによっては」という指摘にすべて現れていると思います。

考えようによって、いかに楽しくはたらくかなんです。

それを糸井さんは、こうまとめています。


糸井 「遊ぶ」と「働く」ってね、同義語とは言いませんが表裏だと思うんですよ。子どもたちがビー玉や空き缶で新しい楽しさを見つけることと、チャンネルとしては同じじゃないかと。つまり、現実的な問題はいろいろあっても、根本的にはみんな「はたらきたい。」って思ってる。何かをしたくてしょうがないぞ、ってウズウズする感じが「はたらきたい。」だと思うんですよ。



はじめに、グーグルの秘密の一端があると言ったのは、糸井さんのまとめに表されている。

グーグルや任天堂の人たちは、仕事をしていません。遊んでいるのです。

キーワードは、いかに人生を楽しんで遊ぶかなのですね。

糸井さん、岩田さんは、きっと気づいているはずです。^^;


関連リンク:
http://magabon.yomiuri.co.jp/

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