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今回は、昨年、品格という言葉が流行語になりましたが、
昔から、日本人の品格について語ってきた渡部昇一さんの著書を紹介です。
日本人の品格 (ベスト新書 149)
立派とかは、おいておいて、こういう価値観をもって
日本人は実践していたということを、知っておくのは、面白いです。
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終戦後、日本が独立回復し、たちまち経済大国に戻れたのは、
戦前から取引していた英米の会社が、日本に対して信用を持っていたからです。
このおかげで、日本は経済的にも速やかに復活することができたのです。
そのことをイギリスに留学したときに実感しました。
ウェールズに近い小さな村に映画館を古本センターにしている人がいました。
そこで、ブリタニカ百科事典全36巻など、いろいろな本を卓上に積み上げたのです。
お金を払おうとしたら、店番の人が「面倒だからあとで勘定書きを送る」という。
「いや、自分たちは数日後、日本に帰るのだ。」と言うと、「じゃぁ、そこの住所を書け」と。
すると、ちゃんと本の山が、帰国する前に自宅に届いた。
なぜそこまで日本人を信用するのかというと、明治以来、イギリスで本を買って代金を
払わなかった日本人は、いなかったからだそうです。
そういう共通認識が商売仲間の間で広まっているので、どこの馬の骨かわからないような人がやってきても、
信用して送ってくれる。
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戦前のアメリカには日本からの移民が大勢いました。
アメリカ人は、日本人移民に対して反感を持っていました。
それが、第二次世界大戦の遠い引き金にもなったのです。
私が教授としてアメリカに行ったときに、授業の合間に
刑法学の女性教授とこんな話をしました。
FBIでは、情報を取るために、各人種のグループの中に警察を入れるのですが(スパイですね。)、
例外的に、日系市民の所には入れない。
それは、なぜかというと、日系市民のところではかつて悪質な犯罪が起こったことが無いからだと言うのです。
戦前の日本の移民たちは、反日感情の中で、いじめられたりしていた訳ですが、
彼らはお互いに「日本の恥になることはするな」と戒め合って、泥棒や強盗はしなかったのだろうと思います。
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